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投資信託「分配金=悪」なのか?を検証する [投資初心者のための基礎知識]

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現在、日本での投資信託の販売は
毎月分配型の投資信託が主流となっています。


これは数字を見ても明らかで、
毎月分配型の投資信託が、全投資信託に占める割合は
2001年の4%から2011年には33%にまで上昇しています。


また楽天証券などのネット証券を中心に
サイトのトップに分配金利回りランキングなるものが
堂々と掲載されたりしています。

分配金利回りランキング
(source:楽天証券ホームページ)



日本で毎月分配金型の投資信託が売れているのは、
日本人が毎月少しでもおこづかいをもらえるのが
好きな傾向があるのも要因の一つでしょうが、


投信設定会社が分配金型の投資信託をせっせと作り、
証券会社がこぞって販売している現状があります。


これには、分配金が出ると、その時に確実に課税出来るので、
財政の厳しい日本のお国事情も背景にあります。


一方、資産運用する際に、とても強い味方になる
アインシュタインに人類史上最も偉大な発見だと言わしめた
「複利」というものがあります。この複利を利用すれば、
資産が大きく膨らむ、ということはすでにご存じでしょう。


ですが、毎月分配金を出していると、その複利効果が半減してしまう
ということから、「毎月分配=悪」という論調で語られていることが
多くなってきました。


果たして、本当にそうでしょうか?


一例を挙げてみましょう。


決算日の基準価格が11,000円、分配金を1000円と仮定します。
そして決算日以降に基準価格が20%変化した場合を考えてみます。


・20%上昇した場合の基準価格と分配金

  1)分配金が支払われなかった場合  13,200円+0円=13,200円
  2)分配金が支払われた場合      12,000円+1,000円=13,000円

・20%下落した場合の基準価格と分配金

  3)分配金が支払われなかった場合   8,800円+0円=8,800円
  4)分配金が支払われた場合       8,000円+1,000円=9,000円


※わかりやすくするため税金・手数料は考慮していません。
※再投資もしていません。



いかがでしょうか。


複利効果が期待できないから「分配金=悪」という根拠は
1)と2)の比較の場合のみであり、
すべての場合に適用されるわけではなさそうです。


なぜなら、実は、
下落した場合は、分配金を支払っておいた方が、 資産の目減りを減らすことが出来たからです。



このことから次の2つのことが言えると思います。


1)
「分配金=悪」という考え方は、
基準価格が上昇している時に言えることである。


2)
分配金の善し悪しだけでなく、
「基準価格の変動+分配金」をチェックすべきである。



資産運用や投資の世界は、
論調や理論が一定方向へ偏りがちなところがあります。


これは、基本的に人間は、「将来、必ず上昇する」と、
考える生き物であり、それを前提に思考回路が働くからです。


そういう私も基本的には分配金はいらないと考えています。
しかし、今回の記事で何が言いたいかというと、


投資というものはリスクとリターンで成り立っているのですから、
投資家として大切なことは、
1つのテーマについて両面をしっかり見て、考える必要があるということです。


そういうクセをつけると、賢い投資家に近づいていきます。
決して一方的な考え方を鵜呑みにするのではなく、
しっかり自分の頭で考えるようにしてください!







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